99年冬文山包種茶製茶実習・体験

茶香好友

萎凋の歴史が文山包種茶の歴史、香りに惹かれて

初心者から上級者まで、それぞれの楽しみ方

天気予報どおり天候がちょうど回復し、お茶作りにはちょっと好天気すぎる感じです。ホテルを8時に出発し9時には坪林に到着、高速道路開通で本当に便利になりました。蘇家に到着後、早速茶摘に出発、今回は家の近くの国道下の急斜面の茶畑。青心烏龍種の茶樹がほどよく成長しております。プロの技を見ながら、各自茶摘開始です。

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急斜面なので足元に注意しながら茶摘ですが、プロのように早く摘むことはできません。冬茶を摘むコツは、少し大きめの茶葉。でも強葉になっているものは製茶には適しません。各自、楽しみながら茶摘をしています。

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摘み取った茶葉は製茶場へ戻り「日光萎凋」をします。茶葉を踏まないように注意しながら、丁寧に広げる作業を行います。少量の場合、ざるを使って日光萎凋を行いますが、少し多めの量を作るので、シートを使って萎凋です。日光萎凋は強い日差しで行わず、紫外線が弱くなった時間に開始するのがおいしいお茶になるコツです。高山や快晴のときは、寒冷紗などを使い、遮光して萎凋を行います。

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作業終了後の様子を確認しながら、蘇志成茶師による説明を受けます。ここでハプニング発生、突然日本のTV取材が舞い込みました。作業段取りが少しずつ遅れることを覚悟しながら、次の工程へと進みます。

紅茶体験をシーズンオフながらテストしてみました

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文山では最低気温が25℃を越えるころに紅茶を作ります。自然に任せて醗酵させるために、条件のよいときだけ作るのです。今回は特別に無理を聞いてもらい、紅茶作りをさせてもらいました。美味しさは期待できませんが、参加者に文山小葉紅茶を体験してもらいたくて企画しました。

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前日より静置萎凋をしてもらっておいた茶葉がほどよい状態になっています。参加者全員で生茶葉を揉捻開始。柔らかくなるまで、一心不乱に揉捻を続けます。やっと茶葉から茶汁が出始め、揉捻しやすくなりました。茶葉の茎が少し褐色になるころまで揉捻を行いました。後は静置醗酵ですが、夕方の気温は20度を割り込み、肌寒くなってきました。たぶん醗酵できないだろうとのことでしたが、とにかくやれるところまでやりたいということで、醗酵作業開始です。

日光萎凋のあとは長い室内萎凋です、サバイバルに生き残れるのは・・・

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日光萎凋が終わった茶葉は一箇所に集められ、室内萎凋のためにザルに広げられます。こうしている間にも、次の茶葉が茶摘から戻ってきて、日光萎凋が始まっています。この日はピークより少し少なめですが、参加者にとってお茶作りを堪能しても余りあるほどの量です。棚の中にすべての茶葉を収納して室内萎凋が開始されます。

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女性陣が作業始めるとどこからともなく現れる、蘇文松茶師。約2時間に一回行われる攪拌作業時の恒例、ざる振り指導をしてもらいました。なかなか中心に茶葉が集まらず、別室でトレーニングをしている姿も見られました。なかなかうまくいかないのですが背、それも楽しみの一つです。徐々に変わっていく香りを全身で感じながら、室内萎凋は深夜まで続きます。

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手を出さなくて見ていたくても、山のようにある茶葉なので、すべての参加者は堪能する以上に室内萎凋の勉強をします。このときもTV撮影が入っていて、作業が途中で中断したりしましたが、無事攪拌作業終了です。

揺菁機でチェックするポイントは回転する下側の香りです

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室内萎凋を行うときの留意点は、棚の上下左右、入口からの距離によって香りが違うということ。微妙な温度差や湿度差、風量の違いが別の香りを作り出します。この香りを平準化するのが揺菁機です。棚の茶葉をすべて投入して萎凋の進行度合いを平準化する作業です。

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どこまで回すのか、香りがポイントです。回転下側の香りをチェックして終了のタイミングを計ります。この時間の担当は蘇冠軒茶師、若干22歳で、文山包種茶製茶コンテストで参等奨を獲得した、蘇家の6代目茶師です。これからの文山茶を背負ってたつサラブレッドです。参加者はそれぞれ自分の感覚で香りの違いを学びます。この後作業は朝まで続きました。参加者はそれぞれ自分のタイミングで就寝、管理人は4時から30分ほど仮眠をとるだけで、冠軒茶師にお付き合いです。

朝から一気呵成にお茶に仕上げます

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醗酵せず青さが多く残ったままの紅茶でしたが、管理人がいろいろ手を尽くし、ここまで醗酵しました。しかし、青さが多く残っているので、仕上がりの味は本来の紅茶とは違うものになりそうです。萎凋が終わった茶葉は一回分ずつに集めて準備します。殺菁機のガスに点火、ここからはスピード勝負。

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殺菁機で殺菁を行い、茶葉の醗酵酵素を止めます。これが紅茶との一番の違いです。殺菁機から出した茶葉はすぐに揉捻機へ、揉捻した茶葉は、解塊機で玉解きです。TV撮影のため、蘇志成茶師が抜けたため、作業は管理人が行うことなり、殺菁、揉捻のタイミングは管理人の判断で行われました(笑)。はたして売れるような美味しいお茶になるのでしょうか。

TV撮影は長時間、でも放映されるのは本当に一瞬です。TV用にポーズを作っている蘇志成茶師です。この後、茶葉は乾燥機に入れられ、粗乾燥させ、焙煎器でゆっくり完全乾燥させて出来上がりです。

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粗乾燥が終わった茶葉で試飲会。第一ロットは清香系で熟成後に期待が持てそうなお茶。第二ロットは花香系ですが香りに青さが残り、管理人好み。今回は第一ロットを製茶実習のお土産として持ち帰りました。もちろん、苦労して揉捻した紅茶も、乾燥機で乾燥させた後、全員で分けて持ち帰りました。

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いつもながら、蘇一家には大変お世話になりました。TV撮影というハプニングはありましたが、全員満足の製茶実習・体験となりました。次はもっと美味しいお茶を作りたい、こんな熱意で取り組みした成果は、帰国後1週間程度してからのお楽しみです。